東北福祉大学





支援者数:6名 聴障学生数:1名

名古屋大学工学部では、ノートテイカーを学生アルバイトとして学内から募集し、被支援学生1名に派遣しています。ノートテイカーには、工学部教務課からマニュアルやルーズリーフが支給され、割り当てられた教科のノートテイクを担当します。被支援学生が受ける講義の専門性からPCテイクは不向きであるため、ノートテイクによる情報保障が中心です。また、学生実験のような危険性が高く専門知識を要する場面の情報保障のために、工学部の教員がノートテイカーの代わりにTA(ティーティングアシンスタント)を派遣してサポートします。ディスカッションの情報保障のために、教務課から卓上ホワイトボードなどの貸出が行われます。

今後も教務課と教授陣が連携して試行錯誤を繰り返しながら情報保障の充実・改善を目指しています。被支援学生である工学部3年のTさん、ノートテイカーのAさんのそれぞれにインタビューを行いました。

Q情報保障がつくようになったきっかけはなんですか?

 大学入学後、学科長や教務課長に情報保障をお願いしました。初め、僕としては、特別にレジュメを作ってもらうことや黒板への板書きを増やすようにお願いするはずでしたが、学科長や教務課長からノートテイクはどうかと提案され、それをお願いすることにしました。情報保障という言葉を知ったのは、そのときが初めてでした。

Qノートテイク支援を受けてどう感じましたか?

 中学校(聾学校)を除きますが、小学校や高校では口話による授業で全くわからず、すべてが自助努力でしたので、授業中はとても退屈でした。しかし、大学でノートテイクをつけてもらって授業を受けると、先生方の話がわかるようになりました。教科書以外の話題もよくわかるので、講義がとても面白く、話を聞くたびに新しい発見があって大学生活が楽しいものとなりました。

Q名古屋大学の情報保障体制についてどう考えていますか?

 まだまだ講義を受ける上で、不安や不満は完全に無くなっていません。しかし、僕が必要だと考えるサポートについて何か提案し、それをきちんと説明すると、先生方や教務課の方は真摯な態度を聞いて下さります。僕にとって一番合った情報保障の方法が見つかるまで、先生方や教務課の方と、名古屋大学の情報保障体制を作り上げていきたいと思います。

[ノートテイカー]

ノートテイクを始めた理由は何ですか?

私は大学院に進学してからアルバイトを探していましたが、ある時に偶然大学構内でノートテイカー募集の貼り紙を見かけました。募集していたのは私が在籍していなかった学部でしたが、募集科目は私が履修した科目と似ているものがいくつかあったので、私自身の勉強にもなるのではないかと考え、やってみようと思いました。

Q実際にノートテイクをやってみて、驚いたことや初めて知ったことは何ですか?

先生方の雑談など講義内容に直接関係しないことでも、学生さんにとっては気になる内容であることに変わりはないので、必要ないと判断して私たちが勝手に講義中に出た情報を省略してはいけないということです。

Qノートテイカーとして大学側に望むことは何ですか?

 講義をされる先生方とのネットワークを徹底すべきだと思います。ノートテイカーが入る場合は事前に先生に連絡が入るそうですが、たまに情報の齟齬で先生がノートテイカーの必要な学生さんの存在自体を知らないケースがあり、講義中にトラブルが発生することがあります。